146回 武蔵屋酒舗ワイン会のご報告(お詫び) [夏秋武蔵屋酒舗]

146回 武蔵屋酒舗ワイン会

日時:2011年5月25日(水)19:00~
会場:フェリア
会費:6,000円

テーマ「フィリップ・パカレ・幻の“ドメーヌ・サーブル”を飲む」

今週水曜日は毎月恒例のワイン会でした。
ご参加くださった皆さま、誠にありがとうございました。

(お詫び)今回の記事にはワインボトルの写真がありません(うっかり撮り忘れてしまいました・・・)
申し訳ありません[あせあせ(飛び散る汗)]


ワインリスト

白ワイン
ブルゴーニュ・アリゴテ 2005 ¥4,095
ブルゴーニュ・ブラン 2005 ¥4,305
ボーヌ・ブラン 2005 ¥7,455

赤ワイン
ボーヌ・ルージュ 2005 ¥7,455
ポマール 2004 ¥7,665



写真がない代わりと言ってはなんですが
今回のテーマとなった「フィリップ・パカレ」について、輸入元さんの資料を基にご説明いたします。


Philippe・Pacalet フィリップ・パカレ

「マルセル・ラピエールの甥であり、プリューレ・ロックの醸造長を務めた人物」フィリップ・パカレを紹介する際の常套句です。しかし今やフィリップ・パカレの名前は、自然派ワインを代表する造り手の1人と同義になったのではないでしょうか。とはいえ彼のワインに対するアプローチは不変です。自然派ワインの祖ともいえるジュール・ショヴェに師事し、ショヴェの哲学やエスプリを引き継いでワイン造りに向かう1人です。
ジュール・ショヴェと聞いてもあまりピンとこないのが正直なところでしょうが、彼の残した哲学を受け継いでいる生産者の系譜を見ると、その影響の大きさを感じざるを得ません。酸化防止剤や農薬に頼らないでワインを造り、しかも熟成によってえもいわれぬガメイを生み出したマルセル・ラピエール、ジュール・シュヴェの弟子ジャック・ネオポールからワイン造りを学んだヤン・ロエル、その他にもフレドリック・コサール、イヴォン・メトラ、ジャン・フォイヤールなどジュール・ショヴェの残した書物から学んだ生産者は多くいます。そのジュール・ショヴェ最後の愛弟子がフィリップ・パカレです。彼はジュール・ショヴェと6年間寝食を共に過ごし、その哲学を学びました。

その哲学とは
「自然酵母を用いて発酵させる」 「SO2を醸造中に用いない」 「農薬や除草剤は、畑に生きる自然酵母を殺してしまうため用いない」 「化学肥料を用いない」 「完熟した健全な果実を用いる」
これらの手法は近代的な醸造技術や栽培方法が発明されていなかった1950年代までは、誰もが行っていた手法です。しかし、より効率的で収益性の高い栽培・醸造法が開発されるとその技術は一気に広まり、古典的な技術を駆逐していきました。しかしながら近年、より自然な栽培・醸造方法で、その土地のテロワールを忠実に表現したいと考える生産者が少しずつですが見られるようになりました。ショヴェの想いを継ぐフィリップ・パカレも勿論その1人です。
栽培においては、農薬や除草剤を使用せず、とにかく成熟して健全なブドウを得ることに注力します。除梗をせずに発酵させるため、果梗まで完全に熟した状態で収穫することを理想としています。
醸造においてはSO2を用いず、ブドウに付いた天然酵母の力で発酵させます。ブドウ本来の風味を損なうと考えている作業も行いません(ルモンタージュなど)。同様の理由で新樽の使用にも慎重で、過剰な樽由来のロースト香を避けます。補酸や補糖といったことも行いません。
このように今や自然派ワインで採用されている典型的な手法を実践しているフィリップ・パカレですが、彼のワインには一部の他の自然派ワインにみられるような酒質の緩さや揮発性の香味、還元的なニュアンスを感じることはありません。そこには、様々な醸造法を知り、多くの経験から得た知識を持つパカレ氏ならではの特徴といえます。パカレ氏は、緻密で多彩な科学的知識を背景に酸化と還元のバランスをとり、完成された味わいの自然派ワインを生み出しています。
彼の師であるジュール・ショヴェも「ただの非科学的な理論のように思えるだろうが、科学的なことを十分に理解した上でなくてはこのようなことには取り組むことができない。この理論は、自然科学に基づくものである。」と語ります。プリューレ・ロックでの経験と5年にわたる自らのワイン造りによってフィリップ・パカレはさらなる進歩をとげ、より完成されたワインの道を歩んでいます。

フィリップ・パカレのワインの熟成に関して
私たちは、父祖伝来の方法と、亜硫酸を使わずに発酵・醸造させるために、一部現代技術を取り入れて、本当のワインを造っています。亜硫酸は、ワインが空気に触れるビン詰めの時にだけ、ごく少量使います。・亜硫酸は保存料とは同義語ではありません。醸造および保存がきちんとした環境下であれば、ワインの熟成の長さは、タンニン、酸味、アルコール、二酸化炭素、澱の影響、これらの要素の大小に影響されるのです。・もしワインが若いうちに飲む場合は(ビン詰めから3年程度の期間)、ワイン中の二酸化炭素を抜いてから飲むよう、デキャンタすることをお勧めします。
3~7年経つと、産地などワインが持つ特徴が一層鮮明になっていきます。古いワインを見れば、13~15年は熟成しています。それ以上になると、コルクなどの固体ごとの状態や熟成条件によって熟成カーブは違ってきます。ただ健全な環境であれば、寿命を過ぎたからといって、突然劣化するわけではありません。


パカレ.jpg



146回 武蔵屋酒舗ワイン会のワインリストとご説明は以上です。
次回のワイン会は2011年6月29日となります。

宜しくお願いいたします。



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